ニットウエアの代表格と言えば、セーターやカーディガンが挙げられます。他にも、ニット製品にはさまざまなものがあります。
・ジャケット
・ベスト
・アウター
・ニット帽
厳密には、Tシャツやカットソーもニットウエアに分類されます。
一般的には、ニット=セーターを指すことがほとんどなので、ここではカットソー以外のニット製品について見ていきます。
ニットウェアのシルエット
スリムシルエット
薄手のニットで、全体的に細めで体にフィットします。カットソーのような見た目のものから、厚手のものまで。ゆとりの少ないシルエットです。重ね着用のインナーとして使われることも多いです。
ボックスシルエット
箱型(ずん胴)のシルエット。肩からのラインがまっすぐで、ウエストのくびれがないデザイン。アウターの下に着たり、シャツの上に重ねたり、汎用性の高いアイテムです。腰回りにゆとりがあり、ほどよいリラックス感があります。
ゆったりシルエット
腕や脇の部分が太めのデザイン。厚手のセーターやカーディガンによく見られるシルエットです。防寒のために、ウエストや袖口がキュッとしまっているものもあります。こういったデザインは上手に着ないと野暮ったくなりやすいので、太っている人や背が低い人は要注意。
最近は、ビッグシルエットも流行アイテムとして挙げられます。ゆったりとした見た目、あえて大きめサイズを着てだぼっと感を演出することもあります。
ニットウェアのディテール
ニットウェアの編み方
<ハイゲージ・ニット>
細かい編み目のニット。薄手でシンプル、大人っぽい雰囲気になります。
<ローゲージ・ニット>
粗い編み目のニット。ざっくりとしたボリュームのあるニットウェアがこのタイプで、カジュアルな印象。重ため
<ケーブル・ニット>
太いロープをより合せたような編み柄。縄編みとも言います。ねじれたような模様が立体的で、ボリュームを出します。防寒としての機能もあるとか。
<リブ・ニット>
全体がリブ編み(ゴム編み)で編まれたセーターをリブ・セーターを呼びます。伸縮性が大きく、ぴったりとしたフィット感があります。肋骨、あばら骨を意味するリブは、編み目の畝を指しています。
首のデザイン
<Vネック>
V字型のネックライン。首回りをすっきりさせ、顔を小さく見せてくれます。V字が深いとセクシーな印象に。シャツを重ねるとカッチリした優等生風のおしゃれを演出できます。
<クルーネック>
首回りにぴったり沿ったリブ編みの丸いネックライン。クルー(船員、船の乗組員)が着るセーターによく見られるデザイン。セーターの代表的な首の形。
<タートルネック>
首全体を包む衿の形。日本では徳利(とっくり)とも呼びますが、死語と笑われることもあるようです。亀(タートル)の首に似ていることからこの名がつきました。二重に折り返して着ることが多いです。難点は、顔が大きく見えること。
ハイネック、ボトルネック、モックネックなども仲間。タートルネックより衿の高さが低いデザインです。
ニット・セーターの種類
<アラン・セーター>
ケーブルニットの一種で、アイルランド西方のアラン諸島発祥のニットです。さまざまな編み目の組み合わせで柄を作ります。島の漁師たちが着ていた作業用セーターがその名の由来だそう。北欧や英国の漁師(フィッシャーマン)が着ていた防寒着のフィッシャーマン・ニットと同義。
<カウチンセーター>
北アメリカのバンクーバー島に住むインディアン・カウチン族が着用する手編みのセーター。鳥や鹿、木の葉などの図柄を編み込んだデザインが特徴的です。ざっくりとしたボリュームのあるカジュアルセーターです。
<ノルディック・セーター>
北欧の人々が着用するセーター。雪の結晶やトナカイなど伝統的な柄が編み込まれているのが特徴です。
<カシミア・セーター>
カシミア・ヤーン(カシミアを紡いだ糸)で編んだセーター。柔らかくて手触りが良く、保湿性にも優れています。カシミアの混紡率が高いほど上質で独特の光沢感があります。
メンズニットの着こなし・重ね方の例
<セーター(プルオーバー)>
1.1枚で着る
2.カットソーの上に重ねる
3.シャツの上に重ねる
4.ジャケットの下に着る
<カーディガン>
1.カットソーの上に重ねる
2.シャツの上に重ねる
3.ジャケットの下に着る
4.ざっくり羽織る
ジーパンや黒パンツであれば、あまり難しく考えなくても大体合います。
あまりカジュアルなニットを着ると、もっさりしてしまう場合があるので、できるだけシンプルなニットを選ぶのが良いと思います。上品なニットにジーンズを合わせるとバランスが取れます。