ビジネスウェアとして着る機会が多いシャツ。パリッとスマートに決まる定番アイテムです。
でも、カジュアル服としての着こなしはどうすればいいか、意外と迷ってしまうこともあるのではないでしょうか?
そこで今回は、ファッションが苦手な人でもおしゃれに着こなせるシャツの選び方、着こなし方をご紹介します。
カジュアルシャツとビジネスシャツとの違いは?
スーツに合わせるビジネスシャツと、カジュアル着として使うシャツの違いはわかりますか?
まずは、ざっくりとした違いを知っておきましょう。見分けるポイントは次の3つ。
ビジネスシャツは襟がしっかりしている
フォーマル用シャツに共通する特徴は、襟がピシッとしている点。中に硬めの芯が入れてあるので、美しい形がキープできます。
襟の中に板のようなものが入っている場合もあります。これは「カラーキーパー」呼ばれるもので、こちらも襟をピンとさせる目的があります。
ビジネスシャツはキメが細かくツヤ感あり
フォーマルなシャツほど、素材に高級感があります。細い糸を使ったものや、凹凸の少ない生地。細い糸を使うと、目が細かくなり光沢感が出ます。アイロンをかけたときに、パリッと決まります。
厚手のものが多いカジュアルシャツに対し、ビジネスシャツは薄手のものが多くなっています。
ビジネスシャツは丈が長め
ビジネスシャツは、スーツと合わせて着ることを前提に作られています。そのため、スラックスに入れて着られる丈の長さが基本サイズです。
もちろん、カジュアルシャツで着丈が長いものもありますが、その場合は、襟と生地をチェック。パリッとしてツルッとしたシャツはフォーマル用です。
カジュアルシャツの種類(素材、生地、襟の違い)
次に、カジュアルシャツの印象を左右する素材、生地、デザインの違いを見ていきましょう。
素材
カジュアルシャツは、素材によって印象が変わります。選ぶ際、ちょっと注目してみましょう。
綿(コットン):オールシーズンOK
綿100%のシャツは、柔らかくて肌触りので、とっても着やすいです。ナチュラルな印象は、カジュアル着にぴったり。
麻(リネン):春夏におすすめ
麻は、綿に比べて少し硬さのある素材です。涼しげな印象が春夏にぴったり。吸水性、速乾性に優れています。
ポリエステル:取り扱いやすい素材
化学繊維のポリエステルは、丈夫で型崩れしにくいので、取り扱いが楽チンです。乾きやすく、リーズナブルに買えるのも魅力。綿や麻、シルクなどに比べるとチープな感じになってしまいますが、綿と合わせたものは、それぞれの良いとこ取りをした便利な素材となっています。
生地(織り方)
素材だけでなく、生地、織り方もチェックしておきたいポイントです。カジュアルシャツの定番は次の4つ。
オックスフォード:オールシーズンOK
カジュアルシャツの大定番、オックスフォードシャツ。太い糸を使った肉厚のしっかりした生地です。柔らかくて、通気性があり、丈夫、シワになりにくいのも魅力。
デニム:オールシーズンOK
厚手で丈夫なデニム。たて糸にブルーなどの色糸、よこ糸に白糸を使った綾織りの生地です。基本色はインディゴブルーですが、加工によって濃さもいろいろ。使っていくうちに色や生地感が変化します。
シャンブレー:春夏におすすめ
デニムとよく似たシャンブレー生地。違いは織り方。デニムと同じ糸の使い方で、平織りの生地です。
デニムに比べると淡い色合いで、大人っぽい印象。薄手でスッキリ着られるカジュアル着です。カラーバリエーションが豊富。
ダンガリー:オールシーズンOK
こちらもデニムと似ている生地。ダンガリーは、織りがデニムと反対になったものです。たて糸に未さらしの糸、よこ糸に色のついた糸を使います。デニムシャツに比べて軽く柔らかな印象の素材です。
薄いデニムをダンガリーと呼んでいることも多いです。
フランネル:秋冬におすすめ
フランネル生地は、綿(コットン)や毛(ウール)を使った毛織物。オタクファッションとして挙げられることの多い「ネルシャツ」はフランネルの名前からきています。
ふわふわして温かい冬にぴったりの生地。チェック柄をはじめとする豊富な色柄も魅力。
カラー(襟)デザイン
カジュアルシャツの襟のデザインも押さえておきましょう。お店で見かける定番シャツは次の3つです。
レギュラー:着回し力抜群の大定番
襟の大きさや角度が標準的な、よくあるノーマルタイプの襟。
厳密には、襟の大きさによって細かな名前が付けられているのですが、そのあたりは気にしなくても大丈夫です。
襟が大きいほど、大人っぽくゴージャスに、襟が小さいものは軽やかでラフな印象になります。
ボタンダウン:すっきりまとまる大人服
襟先に小さなボタンがついているデザインが「ボタンダウン」です。襟と身頃がボタンで留められるようになっていて、タイをしなくてもお洒落にまとまります。
フォーマルな場ではNG。完全カジュアルウェアです。
バンドカラー:若者の人気のカジュアルシャツ
こちらもカジュアルシャツの一つ。ここ数年、若い人に人気のデザインで、すっきりとした首元と着回しのしやすさが魅力です。
バンドは「台襟」のことです。バンドマンが着る服ではありません。身頃に襟を縫い付けるときの土台となるパーツです。
初心者向け・選び方のポイント
カジュアルシャツを初めて買うときのおすすめポイントは、次の3つです。
とりあえず白シャツ
初心者向けアイテムリストで紹介している通り、白シャツは万能です。何にでも合わせやすく、着回しもきくので、一枚もっておくと便利です。
綿100%オックスフォード生地のボタンダウンシャツがおすすめ
生地や素材がいろいろあって迷ってしまうときは、
・綿100%
・オックスフォード生地
・ボタンダウンの襟
これがおすすめです。どんなメンズショップでも、大抵取り扱いがあるはずです。それぐらい定番。
肩幅を合わせて、ジャストサイズを選ぶ
すっきり着こなすためには、サイズ感が大事です。だぼだぼすぎず、ぴちぴちすぎないジャストサイズを。
フォーマルウェアほどきっちり合わせなくても大丈夫ですが、肩幅が合っているかはチェックして選びましょう。
肩の縫い目が肩幅に合っているか、少し内側に入っているくらいがベスト。肩の縫い目が落ちている(大きすぎる)と、ルーズなシルエットになります。
着丈は、ベルトがちょうど隠れるぐらいの長さを選ぶと、着こなしが簡単でおすすめ。
長めの丈を選ぶ場合は、パンツにインして着ましょう。長い丈を出して着るのだだらしない印象になってしまうのでNGです。
初心者でもカジュアルシャツを上手に着こなすコツ
羽織る&軽く袖をまくる
Photo by D collection
春や秋は、カットソーの上にシャツをパッと羽織るだけで、コーディネートができあがります。
そのとき、袖を軽くまげると軽やかな印象になって、おしゃれ感UP! 腕の細い部分を見せることですっきりまとまります。
ボタンを留めてきっちり感を出す
Photo by D collection
シャツはきれいめなアイテムなので、ジーンズのようなラフな服に合わせてもスッキリまとまります。
黒パンツやジーンズに白シャツを合わせるだけでもお洒落。フロントボタンを留めるときちんと感が出ます。
この場合も、袖まくりすると軽やかな印象になります。
ニットやアウターの下に重ねる
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白シャツのボタンをすべてとめて、セーターやカーディガンの下に重ね着するのも定番の着こなし。
ジャケットにももちろん合います。デニムジャケットやテーラードジャケット、ミリタリージャケットなんでもOK。
色柄シャツを合わせる場合は、無地の白黒アイテムを合わせれば、失敗しません。
まとめ
では、最後にもう一度、カジュアルシャツの選び方、着こなし方のコツをまとめます。
- とりあえず白シャツ
- おすすめは、綿100%オックスフォード生地のボタンダウンシャツ
- 肩幅を合わせて、ジャストサイズを選ぶ
- 羽織る&軽く袖をまくる
- ボタンを留めてきっちり感を出す
- ニットやアウターの下に重ねる
パーカーやジーンズなど、ラフなアイテムを着ることが多い人は、合わせ方を間違えるとだらしない印象になりがち。
そんなときは、白シャツを投入するだけで、おしゃれ感をアップさせることができます。
白シャツは黒パンツでもジーンズでも合います。シンプルな無地服と合わせれば、失敗もしにくいです。初心者に優しいアイテムなので、ぜひ一着は持っておきたいところ。
基本アイテムとしてぜひチェックしてみてくださいね。